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カレッジ発の成果物『もう中国とは「共助」でないといけない』を出版!

 この度、『もう中国とは「共助」でないといけない 識者8人の実践と知恵』(日本僑報社)を出版することになりました。Amazonでは申し込み受付中で4/12より逐次発送の予定です。4/15には版元が毎日新聞朝刊に広告を出してくれます。主要書店には4/20頃配本の見込みです。

Amazonのリンクは下記の通りです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4861853362?ref_=cm_sw_r_apin_dp_GBYWR6EBN3E9VC6TREZC&fbclid=IwAR348VQfkR3KgNSYaC7BHx1WTapdsBIwSU6W9oUnEOK3DNf99nIMs7wwXpg

 日本の経済は凋落が著しく、1人当たりGDP(国内総生産)で昨年日台が逆転、今年韓国に抜かれると日本経済研究センターが発表しています。経済力が堕ちているのに防衛力を増強したら戦前の二の舞になりかねません。隣の大国・中国とはいがみ合うのでなく仲良くしていけばお互いに余分なコストがかからないと思った次第です。
 東京都立大学プレミアム・カレッジでの2年間は小生にとってとても得がたい経験でした。フィールドワークや授業後の学友との語らいが最も印象的で、いちばん得がたかったのはゼミで行う修了論文への取り組みです。
 ただ、みんな一所懸命に取り組んでも、「紀要やネット公開が厳しく先行事例にならないので残念」と言い合いました。そのとき出版があるではないか、先鞭をつけたらどなたかが続いてくれるのではないかと密かに思ったものです。
 小生は本科で「日米関係と道徳教育」、専攻科で「日中関係と活法合気道の精神」のテーマに挑戦しました。「日中関係」に最初に興味を抱いたのは、非常勤講師の佐藤志乃先生の「日本美術の流れ」「近代日本美術史」の授業です。「江戸時代までの日本人は詩書画を通して中国に憧憬の念を抱いていた」「明治・大正時代に活躍した岡倉天心は『アジアは一つ(One Asia)』を唱え極端な欧化を諫めた」という話を聴いてこれだと思ったわけです。

 テーマは一昨年10月頃に決定し早々に書き上げ、篠田先生に修了論文の1次提出を12月末に行うと、昨年1月初旬に次の返信がありました。「日中の2000年の良好な歴史は面白く読めるが、日中戦争のくだりが欠落していて論文としての完成度は低いと言わざるを得ない」。 2次提出までの1カ月弱で加藤陽子著『満州事変から日中事変へ』(岩波新書)を読み込み補稿して締切ギリギリの提出となりました。
 小生は研究生コースの受験に失敗したことで、新しいワクワクに着手することができました。それが「日中関係」の深掘りです。昨年6月に一般社団法人日中協会の講演会を受講したことで、郷里の偉人・岡崎嘉平太氏の存在を思い出すことができました。岡崎氏は日銀出身で戦時中の華興商業銀行理事時代に子息が中国人の子どもをいじめてケガをさせたことで家を訪ねて2人で土下座をして謝ったという逸話があります。そういう篤実なので周恩来総理(当時)が最も信頼した日本人です。
 周総理は日中国交正常化前に岡崎氏や日本のスタッフを集めて「まもなく国交正常化しますが、田中角栄首相(当時)が訪中されるからではありません。岡崎先生始めここにいる皆さんの努力によって成し遂げられるのです」といって一人ひとりの労をねぎらいました。
 日中には2000年の良好な関係があるにもかかわらず、今いがみ合っているのは日清戦争から日中戦争までの50年の困難な時代があるからです。それらの改善のため日中を知悉する8人の識者(佐藤志乃先生含む)にインタビューして纏めたのが本書です。カレッジ発の成果物の応援をよろしくお願いいたします。(土屋記)

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